競馬初心者はまず複勝馬券で勝負すべし！

複勝馬券の魅力度数
的中難易度	★☆☆☆☆
稼げる度	★☆☆☆☆
初心者おすすめ度	★★★★★

複勝馬券は、数ある馬券の中でももっとも当てやすく、いろいろな競馬ファンにおすすめの馬券となります。複勝とはどんな馬券なのか？どのような方におすすめなのか？複勝で勝つならどうすればいいのか？などを解説していきましょう。

複勝馬券は3着以内で的中

まずは複勝馬券の基本をご紹介しましょう。複勝馬券は出走馬の中から1頭選んで購入する馬券です。この選んだ1頭が、1～3着のいずれかの着順に入ると的中であり、数ある馬券の中でももっとも当てやすい馬券となっています。

払い戻しの計算がやや複雑

複勝馬券は、購入した馬が1～3着に入ると的中する馬券です。馬券購入時のオッズ表示は、ある程度の幅を持った数字で表記されます。例として2021年上半期のGⅠレース勝ち馬の、最終オッズと払戻金額を比較してみましょう。

レース	勝ち馬	複勝オッズ	確定払い戻し
フェブラリーS	カフェファラオ	150～190円	180円
高松宮記念	ダノンスマッシュ	210～290円	210円
大阪杯	レイパパレ	180～540円	230円
桜花賞	ソダシ	130～170円	140円
皐月賞	エフフォーリア	140～190円	170円
天皇賞・春	ワールドプレミア	150～210円	160円
ＮＨＫマイルC	シュネルマイスター	140～180円	150円
ヴィクトリアマリルC	グランアレグリア	110～110円	110円
オークス	ユーバーレーベン	180～290円	250円
日本ダービー	シャフリヤール	230～400円	270円
安田記念	ダノンキングリー	610～1,570円	710円
宝塚記念	クロノジェネシス	110～110円	110円

ここで注目すべきは、複勝オッズの最高オッズと、実際の払戻金の関係です。1着になったからといって、払戻金がオッズの最大値になるわけではないというのがポイントです。 複勝の払戻金の計算は、1～3着に入った馬で平均して求めることができます。まずは基本となる計算式を書いておきましょう。

{(W＋D／P)×R}／W

• W…当該勝馬に対する勝馬投票券の総券面金額
• D…出走した馬であって勝馬以外のものに対する勝馬投票券の総券面金額
• P…勝馬の数
• R…JRAが投票法ごとに定めた率(控除率を差し引いた率)

これでは分かりにくいので、各文字の解説を分かりやすく、さらに複勝に限った書き方に変えてみます。

• W…その馬の複勝に投票された金額の総額
• D…ハズレ複勝馬券の金額の総額
• P…複勝馬券が的中した馬の数(基本的に3頭なので3)
• R…80%(複勝の控除率は20%)

こうなります。 例題を作って実際に計算してみましょう。

◎例題の条件

• 1着の馬に投票された複勝馬券の総額…100
• 2着の馬に投票された複勝馬券の総額…5
• 3着の馬に投票された複勝馬券の総額…50
• 外れた複勝馬券の総額…120

この条件で上記の式を利用して払い戻しオッズを計算してみましょう。

★1着馬 　{(100＋120／3)×0.8}／100＝1.12

★2着馬 　{(5＋120／3)×0.8}／5＝7.2

★3着馬 　{(50＋120／3)×0.8}／50＝1.44

この場合、1着馬の配当が110円、2着馬が720円、3着馬が140円となります。投票された複勝馬券の総額が多いということは、それだけ人気のある馬ということ。人気のある馬ほど配当金は安くなります。 つまり複勝馬券は入った着順に関係なく、平均的に配当金が算出されるため、人気のある馬ほど安くなるということになります。

魅力度数の解説

記事の冒頭に、まったくもって個人的な見解ですが、複勝馬券の魅力度数を五つ星で評価してみました。この3つの項目に関して簡単に解説していきましょう。

最大でも1/6で的中

複勝馬券の最大の魅力は的中のさせやすさです。的中という一点で考えれば、18頭立てのレースでも、3頭は的中馬がいますので、1/6の確率で的中するということになり、数ある馬券の中でももっとも的中させやすい馬券となっています。

元返しになるケースも多い

複勝馬券は全馬券の中でもっとも配当金の低い馬券となります。そのため的中馬券が多くなると配当が100円、つまり賭け金がそのまま戻ってくるだけの元返しになるケースも少なくありません。 そこで2020年度の全レースから、複勝馬券の払戻金のデータを掲載しておきましょう。

2020年複勝馬券配当データ
最高配当	2020年4月5日　中山6R	7,910円(16頭立て15番人気)
最低配当	2020年12月19日　阪神2R他	100円(16頭立て1番人気)
平均配当	347.4円

JRAでは2008年以降、極力元返しをなくすために、「JRAプラス10」という制度を導入しています。これは、配当が100円の元返しになってしまう馬券に関しては、JRAが10円上乗せして110円で払い戻すという制度です。

ただし、特例もあり、JRAに損失が発生するようなケースではこのJRAプラス10の制度は適用されず100円の元返しになります。複勝馬券はこの特例にかかるケースが非常に多く、100円元返しが発生しやすい馬券となっています。

初心者はまず複勝がおすすめ

競馬初心者にとっては、そのレースでどの馬が勝つか、上位に来るかなどを判断するのが非常に難しいかと思います。そこでもっとも当てやすい複勝馬券で、まずは的中させることを意識して予想するのは非常に重要です。

複勝を当てようと思えば、そのレースで3着以内に入る馬を予想するということになります。この予想の精度が高くなれば、ほかの馬券の予想にも役立つようになります。

初心者の方はまず複勝の予想を行い、よほど自信がある場合は単勝、複勝で狙える馬が複数いる場合はワイドや馬連など、ほかの馬券を検討するという形がおすすめです。

複勝馬券で勝つ方法

複勝馬券で勝つ、つまり儲けを出すことを考えると、やはり的中率を極限まで高めるのがポイントとなるでしょう。確実に的中できるレースを選び出し、確実に1レースごとに当てていく必要があります。

仮に毎レース1,000円ずつ複勝を買うとしても、10レースに1度外れてしまうとマイナスになってしまうことも考えられます。 複勝で儲けるのであれば、何より的中させることに全神経を集中し、当てられるレースのみを購入するのがおすすめです。

複勝コロガシ馬券

複勝馬券を利用した馬券購入方法に、「複勝コロガシ馬券」という方法があります。真剣勝負の馬券というより、ある程度遊びの要素も含まれた購入方法です。

複勝コロガシ馬券とは、複勝馬券を購入し、的中して払い戻しを受けた金額をそのまま次のレースの複勝に注ぎ込むという馬券購入方法。少しずつ勝ちを積み重ねて、徐々に賭け金を増やすことで、最終的に大きな回収を目指す方法です。

仮に複勝150円の馬券を1,000円購入するのをスタートに、10レース続けて150円の複勝が的中したとしましょう。その場合、最終的にどの程度の払い戻しになるかを計算してみましょう。

レース数	賭け金	払い戻し
1レース目	1,000円	1,500円
2レース目	1,500円	2,250円
3レース目	2,200円	3,300円
4レース目	3,300円	4,950円
5レース目	4,900円	7,350円
6レース目	7,300円	10,950円
7レース目	10,900円	16,350円
8レース目	16,300円	24,450円
9レース目	24,400円	36,600円
10レース目	36,600円	54,900円

1,000円で始めた複勝コロガシ馬券が、10レースで5万円を超える配当になります。ちなみに複勝150円だった例を2021年上半期のGⅠレースで探すと、天皇賞【春】のディープボンド(1番人気・2着)、NHKマイルCのシュネルマイスター(2番人気・1着)が150円の配当でした。

複勝の配当は、着順に左右されませんので、3着以内に入れば同じ配当です。人気サイドでも十分楽しめますので、初心者の方でも楽しめるかと思います。コロガシ馬券は自分でゴールを決めて楽しめますので、自分なりにルールを作ってみましょう。

まとめ

競馬で販売されている馬券の中で、もっとも当てやすく、もっとも配当期待値が低いのが複勝という馬券です。当てやすい馬券ということもあり、的中をできるだけ多く経験してほしい、初心者の方におすすめの馬券といえるでしょう。

またベテランの方でも、確実に当てに行く、つまり儲けるという点では非常に狙いやすい馬券です。たとえ110円の配当でも、1点に10万円を賭ければ1万円のプラスです。少しずつでも勝ちを積み重ねていきたい方におすすめです。

JRAには「JRAプラス10」という制度があり、100円元返しの配当ができるだけ発生しないようにしていますが、それでも複勝の場合は100円元返しが発生することが多々あります。この点は頭に入れておくといいでしょう。

複勝だけで馬券で勝つためには、極限まで的中率を高める必要があります。そのためには賭ける経験も必要。自分で予想するレースで、自分の本命の馬券とは別に、複勝で狙うべき馬を1頭決めて、複勝を100円でもいいので購入していくと、徐々に複勝の予想のコツがつかめるかと思いますので、実践してみたください。

 

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