馬連馬券の魅力度数 | |
的中難易度 | ★★★☆☆ |
稼げる度 | ★★★☆☆ |
初心者おすすめ度 | ★★★☆☆ |
競馬で発売される数ある馬券の中で、もっとも基本的な馬券といえるのが馬連馬券です。そのレースで勝つ馬と2着に入る馬を予想するという点では、ほかのすべての馬券のベースでもあり、ほかの馬券を的中させるには、まずは馬連を的中できるようになる必要があります。そんな馬連馬券の基本や、勝ち方を解説していきましょう。
目次
馬連の登場で競馬人気は一気に上昇
1980年代までの競馬界は、一部の限られたファンのみが集まる、そこまでメジャーな存在ではありませんでした。もちろん70年代のハイセイコーブームなど、一時的な盛り上がりはありましたが、本格的に競馬が市民権を得たのは80年代後半でしょう。
87年には芦毛の怪物・タマモクロスがデビューし、87年10月から破竹の8連勝を記録。このタマモクロスとの名勝負を繰り広げたのが、稀代のアイドルホース・オグリキャップです。88年の天皇賞【秋】で2着(タマモクロス1着)、ジャパンCでは3着(タマモクロス2着)と、タマモクロスに2連敗も、タマモクロスの引退レースとなった同年有馬記念では中央GⅠ初勝利を挙げました(タマモクロス2着)。
また88年のクラシックで大きな話題となったのがスーパークリークの菊花賞制覇。この菊花賞で初GⅠ制覇を果たしたのが、武豊騎手です。89年からは1年上で、オグリキャップ同様地方競馬(大井競馬)出身のイナリワン、菊花賞馬スーパークリーク、そしてオギリキャップが「平成三強」と呼ばれ、武豊人気も相まって、競馬人気はピークに。
この状況で1991年に発売されたのが馬連馬券です。
万馬券の夢が見られると馬券も人気に
馬連発売前の競馬は、単勝・複勝・枠連のみの発売であり、的中してもあまり大きな配当はなく、万馬券は滅多に出ない夢の馬券でした。しかし、91年の馬連発売で万馬券は夢の馬券から、現実的に狙える馬券になります。
競馬界でも、平成三強に続き、メジロマックイーン(91年天皇賞【春】他GⅠ4勝)、トウカイテイオー(91年無敗の二冠他GⅠ4勝)ニシノフラワー(92年・桜花賞他GⅠ2勝)、ミホノブルボン(92年無敗の二冠馬)、ライスシャワー(92年菊花賞他GⅠ3勝)など人気馬が毎年出現し、競馬のレース、馬券両面で盛り上がりを見せた時代でもありました。
魅力度数の解説
1着馬と2着馬を馬番で予想する馬連馬券は、競馬界の地位向上に大きく貢献した馬券です。そんな馬連馬券を、独自の判断で評価した魅力度数について解説していきましょう。
2021年現在の馬券ではほどほどの難易度
2021年現在JRAで発売されている馬券は10種類。この10種類の中で、応援馬券を除く9種類の難易度を考えると、複勝、単勝、ワイド、枠連の4つよりは難易度が高く、WIN5、三連単、三連複、馬単よりも難易度は低いのが馬連馬券です。つまりちょうど中間の難易度というのが馬連馬券の評価となります。
2020年馬連馬券配当データ | ||
最高配当 | 2020年7月18日 福島2R | 160,990円 |
最低配当 | 2020年8月29日 札幌1R | 120円 |
平均配当 | 5,758.1円 |
馬連馬券の2020年データは上記の通り。最高で10万円以上の配当も狙える馬券であり、中間の難易度といっても、十分夢も見られる馬券といえるでしょう。
1番人気からでも高配当を狙える
2020年の全レースデータを見ると、1番人気が絡んだ馬連馬券1,739レース中、50レースで馬連万馬券が発生。重賞でも3度このパターンが発生しています。
日付 | レース | 1&2着馬 | 人気 | 馬連配当 |
2020年2月23日 | フェブラリーS | モズアスコット ケイティブレイブ |
1番人気 16番人気 |
36,230円 |
2020年9月13日 | セントウルS | ダノンスマッシュ メイショウグロッケ |
1番人気 12番人気 |
11,990円 |
2020年12月27日 | 有馬記念 | クロノジェネシス サラキア |
1番人気 11番人気 |
10,330円 |
馬連は人気サイドの馬から狙っても、十分高配当を狙える馬券です。この点で儲かる度も十分にある馬券と考えていいでしょう。
初心者には条件次第でおすすめできる
馬連の馬券は、1着に入る馬と2着に入る馬の2頭を狙う馬券です。この時点で、単勝、複勝、ワイドといった馬券よりも、難易度の高い馬券と考えることができます。
初心者の方には、まず的中させることを念頭に馬券予想をするのがおすすめと考えておりますので、そこまで手放しでおすすめできる馬券ではないという結論です。
ただし、よほど条件がそろっている場合に限り、馬連馬券を購入するのもおすすめです。例えば狙っている馬が圧倒的な1番人気で、単勝や複勝ではあまり回収が期待できない場合です。
単勝120円・複勝100円など、なかなか狙いにくいというケースもあるでしょう。こういったケースではその1番人気から馬連で数点狙うというのもひとつの手です。
また、反対に大穴人気の馬を狙う場合にも馬連はおすすめ。単勝5,000円、複勝1,500円の馬を狙いたいときは、この馬から馬連総流しを100円ずつ購入するのも面白いでしょう。もし相手も人気薄で決まれば、100円とはいえ大きな馬連万馬券を手にすることができるかもしれません。
初心者の方は、馬連馬券をメインの馬券としてではなく、条件があった場合にのみ買うくらいのイメージにしておくのがおすすめです。
馬連で狙うデメリット
馬連で馬券を購入するデメリットは、「タテ目」という結果が考えられます。「タテ目」とは、特に流し馬券で発生するもの。
馬券を購入した場合、券面に買い目が表示されます。例えばあるレースで②番を軸に相手に③番と⑤番を指定した場合の馬連馬券の券面には以下のように印刷されます。
②-③ 1,000円
②-⑤ 1,000円
このレースが仮に③-⑤で決まった場合、券面をタテに見れば当たっているということで、「タテ目を食らった」という表現をします。自分でもある程度強く、馬券に絡む可能性があると考えていた馬同士で決着したのに、的中できなかった。これがタテ目です。
タテ目は、狙っている馬全部でボックス買いをすれば回避可能です。ただしボックス買いは点数が増えますので、今度は「トリガミ」の可能性が発生します。上の例題で②、③、⑤のボックス買いをしたとします。
②-③ 1,000円
②-⑤ 1,000円
③-⑤ 1,000円
このレースが③-⑤で決まればタテ目回避です。しかし馬連③-⑤の配当が250円だった場合、3,000円賭けて2,500円の払い戻しですから、500円損したことになります。馬券が的中したのに収支がマイナスになる。これがトリガミです。
馬連で狙う場合は、このタテ目とトリガミに十分注意して狙う必要があります。
馬連の狙い方
馬連馬券を買う場合は、主に2通りの方法があり、どちらかを選ぶ、もしくは組み合わせる方法で予想します。
ボックス買い
ボックス買いは狙った馬全ての組み合わせを購入する方法です。メリットはタテ目を食らう可能性がないこと、デメリットは買い目の点数が増えることです。馬連ボックス買いの点数を表でまとめておきましょう。
買う頭数 | 3頭ボックス | 4頭ボックス | 5頭ボックス | 6頭ボックス | 7頭ボックス |
点数 | 3点 | 6点 | 10点 | 15点 | 21点 |
流し買い
流し買いは、1頭軸馬を決め、その馬から流す買い方です。メリットは買い目が抑えられるということ。相手の馬の頭数分が購入点数となるため、相手を7頭選んでも7点で済みます。
デメリットはタテ目の可能性があるということ。狙った軸馬が3着以下の時点で外れてしまうため、的中させにくく、さらにタテ目の可能性が高くなります。
組み合わせて狙う
一般的に競馬新聞やスポーツ新聞の本紙予想などで採用されているのがボックスと流しを組み合わせる方法です。
スポーツ新聞などでは、出走馬に◎〇▲△などの印を打ちます。馬連の買い目は多くの場合、この印を基本に、ボックスと流しを組み合わせて予想しています。一般的な新聞などの買い目を紹介しておきましょう。
◎-〇、◎-▲、〇-▲、◎-△、◎-△、◎-△
つまり◎〇▲の予想上位3頭でボックス買いし、さらに◎を軸に△に流す買い方です。馬連を買い慣れない方は、この買い方をベースに考えるといいかもしれません。
まとめ
馬連は、現代の競馬ではもっともベーシックな馬券といえます。そのレースで1着になる馬と2着になる馬を予想することは、ほかの馬券の予想にも役立ちます。
馬連予想にもう1頭加えれば三連複予想ですし、馬連で狙った馬の着順まで指定して当てられれば馬単予想になります。
馬券は的中難易度が上がれば上がるほど、大きな配当が期待できるようになります。より大きな配当を狙うためには、まずそのベースとなる馬連を的中させられるようになるのが重要です。
多くのレースを予想し、馬連の的中精度を上げられるようにするのがおすすめです。
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