馬単馬券の魅力度数 | |
的中難易度 | ★★★★☆ |
稼げる度 | ★★★★☆ |
初心者おすすめ度 | ★★☆☆☆ |
数ある競馬の馬券の中でも、的中させるのが難しい部類に入る馬単馬券。確かに1着&2着を着順通りに的中させるのは難易度の高い予想といえます。しかし狙い方次第では狙いどころも十分あるのが馬単馬券の魅力です。そんな馬単馬券に関して解説していきましょう。
目次
より競馬の楽しみ方が膨らんだ馬単導入
馬単馬券がJRAで採用され、発売が開始されたのが2002年から。三連複と同時に導入されました。3着までを当てる三連複と、1&2着を着順通りに的中させる馬単の導入で、競馬予想はより複雑に、そして競馬は夢のあるギャンブルとなりました。
1着→2着を順番通りに当てる馬券
馬単は馬連を分解した馬券であり、1着馬と2着馬を順不同ではなく順番通りに予想する馬券となります。当然ながら馬連よりも的中させる難易度は高くなり、同時に期待できる配当も高い馬券となっています。
魅力度数の解説
競馬をより楽しいものとした馬単の導入ですが、どのような特徴があるか、独断と偏見で判断した魅力度の解説をしていきましょう。
平均配当は万馬券超え
馬単は単純に考えれば馬連の2倍難しく、2倍の配当が期待できる馬券ということになります。そんな馬単馬券の配当傾向を、2020年に行われたレースで確認してみましょう。
2020年馬単馬券配当データ | ||
最高配当 | 2020年7月18日 福島2R | 511,830円 |
最低配当 | 2020年2月29日 阪神3R | 240円 |
平均配当 | 11,605.7円 |
馬単が万馬券(100倍以上)だったレースの割合は約24%、十万馬券(1,000倍以上)だったレースの割合は約2%でした。万馬券は約4レースに1回、十万馬券は約20レースに1回の割合ですので、中央競馬開催日1日に万馬券6回、うち1回以上は十万馬券だったということになります。
つまりそれだけ的中させることが難しい馬券であると考えることができます。
一撃で大金を手にすることも可能
2020年の最高配当は約50万円でしたが、ここまで極端ではなくとも、十万馬券は十分に狙えるのが馬単の魅力です。もちろんその分的中させるのも難しくなりますが、儲ける度として考えればかなり高いものになります。
初心者にはかなりハードルが高い馬券
勝つ馬と2着に入る馬を、ピンポイントで、しかも順番通り狙う馬単馬券は、かなり予想が難しい馬券であり、まだ競馬予想の経験が少ない方にとってはかなりハードルの高い馬券となります。
とはいえ、絶対に買ってはいけないということではなく、買うのであればレースを厳選する必要があるということ。
競馬初心者の方は、まず馬券を的中させることに集中するのが、競馬予想がうまくなる最大のコツです。そう考えればもっとも的中させやすい複勝馬券がおすすめとなります。しかしレースによって、絶対の自信があるのであれば単勝馬券を狙うのもひとつの方法です。
馬単は1着・2着を順番通りに当てる馬券ですから、単勝馬券が狙えるレースであれば、予想の半分が完了していることになります。
資金的に余裕があるという大前提はありますが、この前提の上で単勝が狙えるレースにおいて、追加で馬単を買ってみるというのはいい選択かと思います。
最初から馬単を狙う前提ではなく、複勝で考えていく中で、単勝で狙うほど自信のあるレースの時に追加で狙ってみましょう。
馬単馬券の買い方
馬単馬券の買い方にはいくつかのバリエーションがあります。まずは買い方のバリエーションについて説明しておきましょう。
馬単ボックス買い
馬単馬券もボックスで購入することができますが、あまりボックス買いをするケースは多くはないかと思います。馬単をボックスで買う場合、馬単の表裏を同時に購入することになるからです。
馬単の表と裏について簡単に説明しておきます。あるレースで1着に①番、2着に②番を予想したとします。馬単の買い目は「①→②」。これが「表の買い目」となります。これに対し1&2着を入れ替えた「②→①」という買い目。これが裏の買い目となります。
表裏を同時に購入するということは、つまり馬連を1点購入するのと同じこと。わざわざ2点に分ける理由があればいいのですが、特に理由がないのであれば馬連で購入すれば、2倍の金額で購入できます。
上の例で説明すれば、①→②と②→①を500円ずつ購入するなら、馬連①-②を1,000円購入すればいいということ。例えば2021年の宝塚記念の払い戻しを見てみましょう。宝塚記念の馬単配当は3,930円、馬連配当は2,780円でした。
仮に馬単を500円購入した場合、払い戻しは19,650円、馬連を1,000円購入した場合の払い戻しは27,800円です。つまり馬連で購入した方がお得だったということ。
この事実を見ても、よほどの理由がない限り馬単をボックスで購入するメリットはないことを覚えておきましょう。
馬単流し
馬単のもっともポピュラーな買い方が流し馬券でしょう。軸馬を決め、その馬から相手に指名した馬へ流す馬券です。流し馬券のデメリットは、一般的にはタテ目ということになりますが、馬単馬券の場合このタテ目もさほど気になりません。
馬単の流し馬券は、そもそも軸に指名した馬が来ない限り、惜しくも何ともありません。タテ目が発生したこと自体が悔しいということはまずなく、むしろ軸馬が来なかったことが悔しいという考え方になるはずですので、馬単流しはデメリットの少ない賭け方と言えます。
ちなみに馬単流しにも2パターンあり、ひとつは1着軸流し、もうひとつが2着軸流しです。よりポピュラーな方法は1着軸流し。つまり、勝つと予想した馬を1着に指名し、相手となる2着馬候補に流す方法です。
少々トリッキーな狙い方が2着軸流し。2着になると予想した馬を2着に固定し、相手に1着になりそうな馬を予想するという方法。あまり使う機会のない買い方かもしれませんが、買い方としては存在しているので覚えておきましょう。
馬単フォーメーション
こちらも少々珍しい狙い方といえます。フォーメーションは軸となる馬が複数いる場合の狙い方。複数の馬からの流し馬券を同時に購入するという方法です。言葉では分かりにくいので、実例を挙げて説明しましょう。
仮にそのレースで①番か②番が勝つと予想し、2着候補に①・②番に加え③~⑤番を考えているとします。この場合は1着に①、②の2頭を、2着に①~⑤番の5頭をマークするフォーメーション馬券を買うということになります。
馬単フォーメーション
1着 ①②
2着 ①②③④⑤
この場合の馬単の買い目は以下の通り。
①→②,①→③,①→④,①→⑤
②→①,②→③,②→④,②→⑤
この8点をまとめて購入できるのがフォーメーションとなります。軸馬が複数になった場合に利用できる購入方法です。
馬単マルチ
馬単マルチは軸にした馬の1着固定流し、2着固定流しを同時に購入する方法です。こちらも実例でご紹介します。
あるレースで①番の馬が連に絡むと予想し、その相手に②~⑤番を選んだとします。この場合マルチ馬券で購入すると、買い方と買い目は以下のようになります。
馬単マルチ
軸 ①
相手 ②③④⑤
<買い目>
①→②,①→③,①→④,①→⑤
②→①,③→①,④→①,⑤→①
※つまり①番を軸にし、相手に②~⑤番をマークした馬連流し(4点)と同じになる。
これを見ても分かる通り、馬単マルチは軸馬からの表裏を同時に購入する方法。こちらもボックス買いで書いた通り、よほど理由がない限り、馬連流しで買えば解決する買い方ですので、購入時は冷静にオッズを比較しておきましょう。
馬単馬券での基本的な勝ち方
馬単は、馬連を予想するのと非常に近い予想の仕方になります。しかし着順通りに狙う必要があるため、馬単で勝つことを考えると、レースを限定して狙うのがおすすめとなります。馬単で勝負したいレースの特徴をご紹介しましょう。
圧倒的1番人気が絶対に勝ちそうなレース
まずはシンプルに考えた場合の狙い方です。もっともシンプルなのは、圧倒的な1番人気が絶対に勝つと思えた時に、その1番人気から流し馬券で狙う方法です。
実際のレースで紹介すると、直近では2021年のヴィクトリアマイルCがイメージに近いでしょう。このレースで1番人気に推されたのはグランアレグリアでその単勝オッズは130円。続く2番人気のレシステンシアが710円ですから、圧倒的1番人気といえるでしょう。
こうしたレースにおいて、グランアレグリアを1着に固定する馬単流しを狙うのが定石。買う点数は自由ですが、目安になるのは2番人気が2着に来た場合の馬単オッズ。ヴィクトリアマイルCではこのオッズが520円でしたので、均等買いをするのであれば、5点以内であれば必ずプラス収支となるわけです。
馬単馬券をもっとも狙いやすいレースはこうしたいわゆる「頭鉄板」のレースでしょう。
1番人気が2着に負ける可能性があるレース
続いて少々ひねった買い方です。1番人気が2着になると決め打ちし、1番人気馬の2着軸流しを狙う買い方です。これもグランアレグリアの出走したGⅠ2021年安田記念で見てみましょう。
グランアレグリアは安田記念でも単勝150円の圧倒的1番人気(2番人気は単勝700円のインディチャンプ)。グランアレグリアはこのレースまで【8.1.1.2】と素晴らしい成績でしたが、2着以下の4戦は、朝日杯FS、NHKマイルC、高松宮記念、大阪杯。この4戦はすべて「牡牝混合のGⅠ」であり、またこのうち3戦は連戦の2戦目以降だったという共通点があります。
ちなみにグランアレグリアの牡牝混合GⅠの戦績は【3.1.1.2】、叩き2戦目以降の成績は【2.0.1.1】。悪い成績ではありませんが、グランアレグリアが負けるとすればこのパターン。しかも安田記念はこの2つの条件が重なっていたことになります。
これはもちろんレース後の結果論ですので、なんとでも言えますが、もしレース前にこのデータが気になって引っかかった方がいれば、グランアレグリアの2着固定流しも可能だったでしょう。
このように1番人気でも、負ける可能性があり、負けたとしても大きくは負けないというレースが見つかったら2着軸流しのチャンスとなります。
まとめ
馬単馬券は、特にレースを選ぶ予想方法かと思います。しかしその分当たった時の破壊力は高く、十分狙う価値のある馬券といえるでしょう。
馬単で勝負する場合は、極力表裏を抑えるような買い方ではなく、軸になる馬を見つけた流し馬券で勝負するのがおすすめ。表裏が有効になるのは、人気薄が勝ち、人気サイドが2着になるケースのみです。
慣れればより点数を絞って高配当が狙える馬券ですので、本命の馬券は馬連で買い、馬単は少しずつチャレンジしてみるといったスタンスで慣れていくのがいいでしょう。
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