競馬が好きという方の多くは、毎週のように馬券を購入し、勝ったり負けたりを繰り返していることでしょう。しかし馬券はそう簡単に当てられるものではなく、なかなか当たらないと悩んでいる方もいるかと思います。
そこで不肖筆者が、馬券で勝てる考え方や買い方について解説していこうと思います。
目次
馬券の買い方は3種類
競馬初心者の方、もしくは馬券を勝った経験が少ないという方が読んでいるかもしれませんので、まずは簡単に物理的な買い方をご紹介。馬券の買い方は主に3種類となります。
競馬場で購入
まずは競馬場で現地観戦しながら買う方法。2021年10月現在、多くの競馬場では新型コロナウイルスの感染拡大の煽りを受け、無観客開催及び人数制限をしてでの開催が続いています。
この制限が晴れたら、特に初心者の方にはまず競馬場で、ライブで競馬を楽しんでいただければと思います。また、中央競馬の場合、他場での開催でも各競馬場で馬券のみ購入できますので利用しましょう。
場外馬券場で購入
中央競馬であればウインズ、大井競馬場であればオフトなど、場外馬券場も全国各地にあり、ここでも馬券を購入できます。
場外馬券場と競馬場では、ともにマークカードを利用した購入方法が中心。買い目をマークカードに記入し、券売機で馬券を購入しましょう。
ネット投票で購入
今や馬券を購入する方の多くが利用しているネット投票。中央競馬も地方競馬もネットで購入することが可能です。
馬券で勝てない方のパターン
物理的な買い方に続いては、実際に馬券で勝つための方法を探っていきます。そのためにまず知っておくべきなのが、「馬券で勝てない方の思考パターン」です。自分がこれにあてはまっていないかどうかチェックしておきましょう。
三連単しか買わない
特に中級者以上の方に目立つのがこのパターン。確かに三連単は配当が魅力的であり、せっかく馬券を買う以上、狙いたくなる馬券です。しかし配当が魅力的ということは、それだけ的中させるのが難しい馬券でもあります。
三連単を購入すること自体は否定しませんが、そればかりを買うのは勝率を下げる大きな原因となります。
全レース買う
馬券を買い始めると、それこそ来るレース来るレース全てのレースに参加する方も多いかと思います。確かに目の前でレースが行われていると買いたくなるのは理解できますが、これもあまりおすすめできません。
特に中央競馬で3場開催ともなると、数分おきにレースが行われるため、じっくりと検討する時間もなく馬券を買うことになります。
もちろんこちらも全否定するわけではありませんが、勝率が低くて悩んでいるのであれば、まずはじっくりと検討したレースのみ買うのがおすすめ。すべてのレースに手を出すのは明らかにマイナスの買い方ですので気をつけましょう。
人の意見に左右される
自分の周辺にいる競馬好きの人、特に大きな万馬券を的中させた経験がある人などの言葉に、やたらと影響を受けてしまう方も多いかと思います。筆者の周辺にも、やたらと予想を聞いてくる友人がおり、外れた場合などは、「お前を信じたのに」などと文句を言われます。
これは聞かれた側も気分のいいものではありませんし、そもそも他人のせいで負けるのも面白くないはず。他人の意見を参考にするのはかまいませんが、最終的には自分で予想することを忘れないようにしましょう。
馬券で勝つための考え方
では本題の馬券での勝ち方です。これは考え方に由来する部分も大きいので、まずは自分なりのスタンスをしっかりと確立するのがおすすめです。
的中率重視か回収率重視か
馬券を買う以上、ベストは大穴馬券をバンバン当てて、的中率も回収率も高めることです。しかしそんなにうまくことが運ぶことはありません。配当の高い馬券は的中率が低いですし、的中率の高い馬券は配当で期待ができません。そこでスタンスの問題が出てきます。
ハッキリ言ってしまえば、競馬で勝ちたいのであれば、まずは的中率重視のスタンスを持つことが重要です。
例えば毎レース三連単を30点(3,000円)ずつ5レース買って、5連敗したとします。同時に別の方が複勝1点3,000円で5レース買い、すべて110円で的中したとしましょう。前者の回収率は当然0%、一方後者の回収率は150%です。どちらの回収率が高いでしょう？
この通り競馬の馬券はまず的中させなければ、回収率どうこうの話にはなりません。まずは的中させたうえで、的中をさせながら回収率を上げるにはどうすればいいのかを考えるのが、馬券で勝つための基本的な考え方です。
馬券で勝つための買い方
馬券で勝つために、まずは的中重視で考える必要があるという結論に達しました。では、回収率を高めるためにはどのような買い方をするのがベストかを考えていきましょう。
買う馬券を限定しない
馬券を当てたいのであれば、まず買う馬券を限定しないことが重要です。三連単ばかり購入したり、ワイドばかり購入したりと、馬券に工夫がないとまずプラス収支は難しくなります。
競馬はレースやその予想の自信度によって狙い方が変わります。狙い方が変わる以上、買う馬券も変わるのが当然でしょう。中央競馬も地方競馬も多様な馬券を発売していますので、自分の予想に合った馬券を、レースごとに狙い分けるのが勝率を上げる買い方になります。
馬券を2種類に分類して考える
ここでは特に中央競馬に特化し、またWIN5は別にした残りの馬券で買い方を考えます。まずは馬券を2つの種類に分ける必要があるでしょう。
★単式
- 単勝
- 馬単
- 三連単
★複式
- 複勝
- ワイド
- 枠連
- 馬連
- 三連複
単式とは「着順を当てる」馬券。複勝は着順は「順不同で考える」馬券です。当てやすいのは当然順不同の複式です。的中率を考えれば、まずは複式馬券を予想するのがポイントとなります。
予想の自信度で狙い方を考える
多くの方がそうであるように、競馬の予想ではまず「本命馬」を決めます。レースに関する多くの情報、データを参考に、自分が狙いたい馬、上位に来る確率がもっとも高い馬を探す作業です。
本命馬が決まったら、それがどの程度の自信度かをじっくり考えましょう。絶対の自信があるのか、自分の中ではこの馬だと思うけど、どうだろうといった程度にしか自信がないのか、自分で判断します。
ここで上で紹介した単式と複式が登場します。絶対の自信がある方は、迷わず単式の馬券で予想しましょう。自分の本命馬が1着になったとして、2着が予想できるのであれば馬単を、3着まで予想できるのであれば三連単を買うという形です。
ただ、ここまで自信があるというケースは年に何度もないと思います。多くの場合は「1着までは分からないけど上位に来るだろう」という予想でしょう。こういった場合は複式馬券で勝負するのがおすすめです。
複式馬券の狙い方
そこまで自信がないレース、恐らく大部分のレースは複式で狙うことになるかと思います。この場合の狙い方です。
複式の馬券の中では、枠連は少々特殊な馬券ですので、通常はあまり考えなくていいでしょう。狙うのは枠連以外の馬券です。
まず、本命とする馬が1頭でほかの馬の実力差が読み切れない場合。この場合は本命馬の複勝のみを購入し、1点勝負がおすすめ。1点勝負であれば配当が110円でもプラスになります。
本命馬のほかにもう1頭気になる馬がいるなら、馬連1点勝負がおすすめ。馬連ほど自信がなければワイド1点でもいいでしょう。複勝馬券に加えてどちらか1点を購入しましょう。
さらに三連複軸2頭流しを買うのもおすすめ。ただしあまり手広くならないように、トリガミにならないようにオッズをチェックしながら購入を検討しましょう。
本命レベルが複数いる場合
本命レベルの馬が複数いる場合も複式馬券を狙います。狙う馬が複数という時点で、どちらが勝つか判断できていませんので、単式で狙うと点数が増えてしまいます。
軸馬が2頭いる場合は三連複2頭軸流しかフォーメーションがおすすめ。軸馬2頭以外が混戦なら流し、軸馬2頭以外の馬もある程度ランク付けができるようであれば、フォーメーションで狙いましょう。
軸馬に据えたい馬が3頭以上いるのであれば、そのレースは予想できていませんので「見」がおすすめです。
基本的な勝てる買い方のまとめ
文章でだけで書いてきましたが、ここまで紹介した狙い方をまとめておきましょう。
★本命馬に絶対に自信があるが相手が分からないレース
→単勝1点勝負
★本命馬に絶対の自信があり、相手が数頭に絞れるレース
→単勝1点＋本命1着軸の馬単流し
★本命馬に絶対の自信があり、相手が混戦のレース
→単勝1点＋三連単本命1着固定流し(相手は5頭程度まで)
★本命の自信がそこそこで相手が分からないレース
→複勝1点勝負
★本命の自信がそこそこで相手が数頭に絞れるレース
→複勝1点＋ワイドor馬連流し馬券(相手3頭程度まで)
★本命の自信がそこそこで相手が混戦のレース
→複勝1点＋馬連流し(相手3～5頭程度)
★自信のある馬が2頭
→三連複軸2頭流しor三連複フォーメーション
★狙いたい馬が3頭以上
→「見」
馬券で「勝つ」ということ
近年競馬をAIが予想するAI予想が増えています。この競馬予想AIは、過去の競馬のデータを多く学習し、さらにそのレースのオッズの動きもチェックしながら、もっとも回収の期待できる馬券を自動で選別し購入します。
このAIがよく選ぶ馬券が、複勝やワイドだと言われています。このことからも馬券を的中させる、馬券で勝つためには、複勝やワイドといった馬券で地道にプラスを積み重ねていくことが最適解であるともいえるでしょう。
しかしここでひとつの問題が発生します。それは、「この買い方では競馬が面白くない」ということです。
「勝ち」だけにこだわる馬券はつまらない
はっきり言いましょう。「勝ち」だけにこだわる競馬予想は面白くありません。また、勝ちにこだわった馬券は、レースを見ていてもさほどドキドキもしません。ですから、ここで紹介した勝つための考え方も、特に推奨はしません。
ちなみにここで紹介した狙い方は、筆者が実際に10年ほど前に実践した方法。当時の細かな記録が残っていないため、「そんな話もあるらしい」程度に聞き流していただきたいところですが、半年ほど続けて、最初に用意した1万円が5万円程度に増えた記憶があります。
買うのは1日1レース程度。1レースも買わない日もありました。単式で狙ったのは10レース程度、三連単を購入したのは2レースでどちらも外れた記憶があります。
さして競馬予想がうまくない筆者でも、この考え方でプラスは出せます。ただし競馬自体は全く面白く感じず、結局半年で止めた記憶があります。
まとめ
- レースに合わせて狙う馬券を変える
- 全レースに手を出さず、自信のあるレースのみ買う
- 一度に大儲けを狙わず少しずつ勝ちを積み重ねる
馬券で勝つには、まず当てることが重要です。そのためまずは当たる可能性の高い馬券を狙いましょう。もちろん、当たる確率が高いレースを選ぶことも重要です。
そして狙ったレースの自信度に合わせて、狙う馬券を変えていきましょう。ここでは触れませんでしたが、状況によっては枠連という選択肢もあります。
馬券で勝つためにはまず当てること、そして当たった場合10円でもプラスになることを意識して、トリガミが出ないように購入する馬券と購入金額を工夫するのが重要です。10円プラスのレースが100回続けば1,000円のプラス、100円プラスのレースが100回続けば1万円のプラスです。
ただし、この方法ばかりでは競馬を楽しめなくなる可能性が高いです。馬券で勝つことも重要ですが、好きな馬を買う、好きな騎手・厩舎を買う、思い切った大穴を狙うなど、時には勝ちだけにこだわらず競馬を楽しむのが、もっともおすすめの馬券購入方法だと思います。
自分の予算や競馬経験も加味し、自分なりに勝つ馬券と楽しむ馬券をバランスよく狙っていきましょう。
